• セーフガーディングポリシー

    SETAGAYA SIXES ダブル・ゴール・リーグ™(以下、「当リーグ」といいます。)は、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「カザン行動計画」に基づき、子どもたちにとって安心・安全な組織・事業づくりを行っていく為に、以下のとおりセーフガーディングポリシーを定めます。
    1.目的

    私たちが定めるセーフガーディングポリシーは、当リーグに関わることに起因する如何なる危害からも、子どもたちや若者、障がい者をはじめとする支援の必要な成人を含む全ての危害を受ける可能性に晒されている人々を守ることを目的としています。

    2.定義

    「セーフガーディング」とは:世界のスポーツ現場での子ども・若者たちへの性虐待などが大きな社会問題となる中、2017年に国連教育科学文化機関(ユネスコ)スポーツ・体育担当大臣等国際会議(MINEPS)は「カザン行動計画」を発表し、2030年までに「子どもに対する虐待、搾取、人身売買及びあらゆる形態の暴力及び拷問」を廃絶するという、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」にスポーツを通してどのようにして貢献するのかがまとめられました。これらを受け、その規模の大小を問わず国家や各国スポーツ団体などで制定が急がれているのが、子ども・若者を含む全ての人々を保護するための基準と手続きを示した「セーフガーディング」です。

     

    (参考)

     子どもにとって安心・安全な組織・事業づくり ~子どものセーフガーディング~ (公益社団法人 セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン) https://www.savechildren.or.jp/about_sc/quality1.html

    3.対象者

    ・子ども:18歳未満の全ての人(*1)

    ・若者:子ども期から自立した大人になるまでの移行期にあたり、そのため他の年齢グループより流動的に捉えられます。

     なお、国連が統計的に使用する際は、15歳から24歳までのすべての人。(*2)

    ・障害者:身体障害、知的障害または精神障害があるため、継続的に日常生活又は社会生活に相当な制限を受ける人。(*3)

    ・成人 満18歳以上のすべての人。(*4)

     

    (*1)子ども:国連子どもの権利条約(1989)

    (*2)国連経済社会局(UNDESA)の"Definition on youth" https://www.un.org/esa/socdev/documents/youth/fact-sheets/youth-definition.pdf

    (*3)児童福祉法第4条

    (*4) 障害者基本法

    (*5) 民法第4条

    4.ポリシー

    当リーグは、年齢、性別、障害、宗教、文化的・社会的背景などに関わらず、私たちが出会うすべての人があらゆる形態の危害、虐待、無視、搾取から保護される権利を有すると考えています。当リーグは、スタッフや関係者による、危害、虐待、無視、搾取を決して認めません。このポリシーでは、児童・若者を含む対象者保護、性的搾取及び虐待からの保護といった保護分野に対して必要に応じて取り組むことを示しています。当リーグはその事業や業務において、「周知」「予防」「報告」「対応」の4つの柱を通じて、安全保護への取り組みに責任ある行動をとります。

    A.周知:すべてのスタッフに対し、虐待や搾取に関わる問題とリスクを知らせ、安全に関する意識を高めます。

    B.予防: スタッフが模範となる行動を取ることでリスクを減らし安全性を高め、すべての人の権利を尊重し安心して参加できる環境を作ります。

    C.報告: 問題が生じた時の手順についてあらかじめスタッフが理解し、懸念を感じた時には速やかに報告、相談をします。

    D.対応:問題行為が起きたり疑われたりした場合には、対象の方の安心・安全を確保した上で、問題の解決を図るとともに、再発防止に努めます。

    5.ステップ

    A.周知

    当リーグが主催するプログラムにスタッフ・指導者・ボランティアとして参加するすべてのメンバーへ、セーフガーディングポリシーの周知徹底し、内容についての同意を署名の形で得た上でアサインします。

     

     

    B.予防

    1)【当リーグの責任】

    a.当リーグに関わるすべての事業や業務は、生じる可能性があるあらゆる危害から人々を保護できるよう企画運営を行います。

      これはすべての事業や業務の過程で集められた個人情報や交わされた契約も含みます。

    b.スタッフが組織における役割に見合ったレベルで、保護に関する研修を改訂の都度受けられるようにします。

    c. どのような問題提起や懸念も気軽に表明できて話し合えるような、オープンな雰囲気をつくります。

    d. 不適切な行為または虐待となりうる言動が見過ごされないように、各々が責任感を持ちます。

    e. スタッフや関係者とどう接しているかについて、日頃から子ども・若者と話し、彼ら・彼女らが気になっていることがあれば伝えるように促します。

    f. 子ども・若者をエンパワーします。すなわち、子ども・若者の権利に関する理解や、何が適切で何が不適切か、また問題が起きた時にどうしたら良いかについて子ども・若者たちと話し合います。

    g. 安全保護に関する懸念事項が生じた場合には、規定に従い速やかに報告を行います。

     

    2)【スタッフや関係者の責任(行動規範)】

     当リーグのスタッフや関係者(ボランティアやサポートスタッフを含む)は、オンライン上や対面など実施の方法に関わらず、以下にあげる行為は行いません。

    a.子ども・若者を叩いたり、暴力によって身体的に傷つけたりする。

    b.子ども・若者と性的・肉体的関係をもつ。

    c.子ども・若者に対して不適切な言葉を使ったり、侮辱的・攻撃的な提案や示唆をしたりする。

    d.子ども・若者が虐待にあいやすい状況をつくる。

    e.不適切な、或いは、性的なことを連想させる挑発的な身振りや態度を取る。

    f.子ども・若者が自分でできることを必要以上に手伝う。

    g.違法、危険、または乱暴な子ども・若者の振る舞いを大目に見たり、加担したりする。

    h.はずかしめる、自尊心を傷付ける、軽視する、見下すなど、あらゆる方法で子ども・若者や障害児を心理的に傷つける。

    i.特定の子ども・若者を差別したり、他の子と異なる扱いをしたり、えこひいきをして集団から排除する。

    j.活動に関わる子ども・若者と活動外で個人的に連絡をとる、もしくはとろうとする。

    k.活動に参加している子ども・若者と同じ床で寝る。

    l.活動に参加している子ども・若者と同じ部屋で寝る。ただし、例外的状況かつ事前に責任者の許可を得ている場合を除く。

    m.車での移動に際しては、可能な限り複数のメンバーが一緒に移動するようにする。

      ただし、例外的状況かつ事前に責任者の許可を得ている場合を除く。

    n.子ども・若者と1対1で話をする場合には、視覚的にオープンな場所で行うと共に、事前に責任者にその旨を通知し、承諾を得た上で行う。

    o.ポルノグラフィーや過激な暴力を含む不適切な画像、動画、ウェブサイトに子ども・若者を誘導し、その危険にさらす。

    p.規範違反との疑念をもたれかねないような状況に自分自身を置く。

    q.児童労働や人身売買を含む、子ども・若者に対するいかなる商業的・性的搾取活動にも従事する。

    r.成人、障害者の保護(18~24歳の若者も含まれる)

      ① 危害を受ける可能性に晒されている成人、支援を受けている、或いは必要としている成人に対する性的虐待や搾取を行いません。

      ② 危害を受ける可能性に晒されている成人、支援を受けている、或いは必要としている成人に対して、身体的、感情的、心理的虐待を行いません。また、監護放棄(ネグレクト)も行いません。

    s.性的搾取や虐待からの保護

      ① 金銭、雇用、商品などと引き換えに性行為の強要を行いません。

     

     

    C.報告

    1)内部通報

    セーフガーディングポリシーを履行し、違反行為や疑わしき行為を認めた場合には速やかに定められた手続きにおいて担当者への報告を行います。

    a.担当者:石渡 圭輔

    b.連絡先:info@spocom.jp

     

    2)外部への報告

    セーフガーディングポリシーに違反する行為や疑わしき行為を認めた場合には速やかに定められた手続きにおいて担当者への報告を行います。

    担当者が然るべき対応を行わない、担当者が当該事案の当事者である場合などは、以下に挙げる外部団体に報告することができます。

    a. スポーツ庁

    b. 各地域の福祉保健局各地域の福祉保健局

    c.児童相談所児童相談所

    d.警察署など

     

     

    D.対応

    1)私たちはセーフガーディングポリシーを遵守せず違反したスタッフには適切な懲戒措置を行います。

    2)私たちはセーフガーディングポリシーの違反行為や疑わしき行為に対処する際には、その全ての過程において法令を遵守し守秘義務を履行します。

     

    6.モニタリングと見直し

    本ポリシーは、国際的な基準や自らの実践による教訓等に照らして、2年に一度見直し、必要に応じて改定します。

    7.備考

    言葉の定義

    ・危害:国際基本安全規格においては「人の受ける身体的障害もしくは健康傷害、または財産もしくは環境の受ける害」と定義されている。

    ・身体的虐待:殴る、蹴る、叩く、投げ落とす、激しく揺さぶる、火傷を追わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束するなどの体罰

    ・性的虐待:子ども・若者への性的行為、性的行為を見せる、性器を触るまたは触らせる、ポルノグラフィーの被写体にするなど

    ・ネグレクト:家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かないなど

    ・心理的虐待:言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子ども・若者の目の前で家族に対して暴力を振るう、きょうだいに虐待行為を行うなど

    ・無視:現に存在していることを承知していながら、それを存在しないかのように扱うこと

    ・性的搾取:性的な目的のために、地位の脆弱性、権力格差または信頼を実際に濫用することまたはその試みをいう

    ・商業的性的搾取:子ども・若者または第3者への金銭、商品、またはサービスの支払いまたは約束のための18歳以下の未成年者の性的虐待または搾取のこと

    附則

    2023年7月31日

    世田谷ラクロス協議会にて承認、制定・施行。